一般には「ナショナル当選号」と言えば、漆塗りの８角形スピーカーボックスと横長四角形のラジオ本体を合わせたものを言いますが、ナショナルはこれらのものを「当選号」とは命名せずに「新ナショナル受信機」としています。ナショナルが「当選号」と命名しているのは、昭和８年に出したミゼットラジオ（スピーカーとラジオが一体）のR-36，R-37，R-45，R-46で、これらの機種は昭和７年６月に松下が開催したミゼット型ラジオキャビネットの意匠図案懸賞募集に当選したデザインを製品化したものです（日本ラジオ博物館のＨＰ記事による）。 現存するナショナル當選號は殆ど無く、今回の品は非常に珍しい物です。残念ながら裏蓋はオリジナルではありませんが、その他は全てオリジナル通りにリペアした動作品で、神戸市内の自宅室内で、数ｍのアンテナを繋ぐと５局受信できました。シャーシ後面・キャビネット後面に當選號と書かれた銘板が付けられています。サイズは横幅３１・奥行２３・高さ４２cmです。 真空管はオリジナル通り１１２B、１１２A、２２６、２２７が刺さっています。古い真空管で輸送中に断線する可能性もありますので、予備としてこれらナス管各１本をお付けします（但し、整流管１１２Bは入手困難なので、代わりに２０１Aをお付けしますが、これで問題なく動作します）。 ＊悪い評価の多い方は当方判断で入札を削除させていただきます。また、落札後７２時間以内にお支払いがない場合は、落札者都合によるキャンセルとして処理させていただきます。